葦風の記録15

遊び呆けて帰ってくると、またまた面白いことが待っていた。

知能テストである。

当時、小学生の高学年になると強制的にIQを調べるテストが実施されていた。今もやってんだろ。

わしは、なんだよこのくだらねえパズルは、と思いながら、スラスラ解いていった。

数日後。

わしは、学校の先生に呼び出された。

先生は怖い顔をして言った。

「出雲屋!おまえカンニングしたろ!」

わしは何のことか分からなかった。

「先日の知能指数の結果が異常に良すぎる!130くらいあるぞ!ダントツで県で1位だ!こんな点、答えを写さない限り普通の人間に取れるわけがないだろう!」

わしも後で知ったが、普通の人間の知能指数は80〜100らしい。120〜130は、言わば神の領域で、それこそ人類の2%程度なのだ。

わしは、アホらしくなり

「それじゃ、もう一回受けますよ。先生がいるところでね。」

そして再検査したのだ。

結果は、どうだったのか。

なんとテストに慣れちまって、前回よりも高得点だった(笑笑

先生の、呆然とした顔が忘れられない。