2019-09-01から1日間の記事一覧

葦風の記録29

そうして、5段戦の三番勝負が始まった。 特筆すべきは、これが人生初の三番勝負だったことだ。 番碁というのは、普通の碁と全く違う。 わしはこの後、人生の節目において何回も強敵と番碁を争うことになるが、幼き日のこの経験が血肉となったのは間違いない…

葦風の記録28

いよいよ5段戦東部予選決勝に進出。 相手は、普段は6段で堂々と打っている(笑)有名な方だった。 結果は。 思いきり吹き飛ばしてやったよ。 わしは、ずるい奴には今も昔も絶対的に強いんだ(笑 こうして東部代表になったわしは、東西の三番勝負に臨むことに…

葦風の記録27

わしは自分で言うのもなんだが、すげえ運がいい。人生の節目となるシーン、ここ一番の勝負にはことごとく勝ってきた。 理由はよく分からんが、東郷平八郎みたいに生まれつき ツイてるんだろ(笑 さて5段戦の東部予選が始まった。 厳しい戦いだったが、なんと…

葦風の記録26

中学3年に進級すると、またもや生涯忘れられない出来事が二つ待っていた。 まずひとつは、県各段戦である。 わしは当時5段だった。 道場では、あるルールが決められていて、6段になるには県の5段タイトルを獲得しなければならなかった。 たぶん先生は6段は別…

葦風の記録25

I塚さんが目立っていたので影に隠れてはいたが、この時期に才能ある人材が道場に続々と入門してきた。 それは、後にわしと高校で一緒にチームを組むことになる俊才たちだった。 Y井さん、I上さんである。 Y井さんは、後に山陰本因坊になり またS県のタ…

葦風の記録24

I塚さんは、後に 日本を代表するトップアマのひとりに成長し、山陰本因坊、山陽本因坊、西部アマ棋聖戦優勝(西日本1位)、アマ本因坊全国3位等に輝き、数々の大記録を打ち立てた。県単位でのタイトル獲得数は70を超えているのではないか。 趙治勲先生を尊…