その天才とは、後にわしの生涯のライバルとなるI塚A史さんだった。(これもわしが一方的に思っているだけかも笑)
I塚さんは道場に通い始めた頃から、ズバ抜けていた。K本さんに勝るとも劣らない輝く才能だった。とんでもない後輩が現れたと思った。
凄い勢いで昇級して、彼が中1の時には早くも5段になっていた。
彼はわしとは全然棋風が違っていた。わしは典型的なゴリゴリの力碁で、いつも攻めてばかりだったが、彼はスマートだった。特に驚いたのは計算能力の高さだった。半目単位まで読み切ってしまうのだ。
道場には、そんな棋風の奴はいなかったから本当にショックだった。
そしてその後、彼とは頻繁に対戦することになる。