葦風の記録22

そうしてK本さんが上京した後、わしは相変わらず好調だった。

中学生県名人戦という大会が新設され、はりきって参加していた。

全中学生が参加する大会だったが中学1年ながら優勝し、2年生の時も優勝して連覇したのだ。

少年少女中学大会も優勝していたので、中学生の県タイトルを独占していたのだ。

新聞にも、「中学生の無敵名人!」なんぞと褒め上げられて、単純なわしはすっかり有頂天になっていた。

そんな時である。

ふたたび、恐るべき天才が現れたのだ。