葦風の記録41

初日の様子は、よく覚えている。

担任は、英語が専門のちょっとキレイな女性だった。

この人が、言い放ったのだ。

「あなたたちは、県下から選りすぐられた精鋭40名たち、言わばエリート中のエリートです。あなたたちは、学年の、いや県の模範とならなくてはなりません。全員、医師もしくは有名大学を目指してください。」

わしは、あっけにとられちまった。

トップガンじゃあるめえし、ここはいったいどこの国で何時代なのだ?

何のために勉強してるんだ?

医師になるため?

一流大学に入るため?

そんなもん、クソ喰らえだぜ。

わしは納得できなかった。