葦風の記録79

オヤジも自慢の息子が落っこちて、本当は荒れていたらしい。飲み屋で暴れまくったってのは後から聞いた話だ。済まねえことをしたよなあ。

だがそれを言葉に出さずに耐えたのは流石だと思う。

わしは治療に専念していた。

早く退院して、もう一度受験に臨みたかったのだ。

しかし運命のいたずらで、入院が半月を過ぎた頃、またもや過酷で残酷な事件が起こってしまうのである。