2019-08-24 葦風の記録9 それからは勢いがついて、毎月1級ずつ上がっていった。 自分では気がつかなかったが、異例のスピードだった。 そして数カ月後、ついに先生に初勝利を挙げた。このときには、黒石は全て生きることができ、さらには先生の石を取ることができるようになっていた。 そして、自信がつきだすと、勝ちが止まらなくなった。 毎週のように先生に勝つようになり、先輩たちは「なんで出雲屋はいつも勝てるのだ?」と不思議がった。 自分でも、なんで勝てるのか、わからなかった。 ただ、ひたすら楽しかったのだ。