葦風の記録19

その後も、K本さんと対局する機会があった。一進一退だったが少しだけ、わしが勝ち越していたようだ。

なぜか わしだけには成績が思わしくなかったらしい。

これが、天才K本さんの悩みとなった。

ある日、衝撃的な事件が起こった。

K本さんがプロ棋士を目指して上京してしまったのだ。

わしは、なんだか置いてきぼりになった気がした。