葦風の記録35

わしの成績が突然上がったのには、もうひとつ理由がある。

それは体力だ。

わしは、見かけは華奢だが体力があった。なぜか。それは3つの理由があった。

まずひとつ。

小学生の時、通学は徒歩だった。わしの家から学校までは、片道5キロくらいあった。往復で10キロだ。それを6年間の間、重いランドセルを背負って歩いたのだ。(なんでバス通学にならないか不思議だった)当然足腰は、強靭なものとなった。

ふたつ。

わしは、小学時代には体操部、中学時代にはバスケ部に所属していた。特に体操は得意で、地元の体操大会で銀メダルを獲得するほどだった。

みっつ。

オヤジが空手が好きだった。家には、巻藁や瓦やなんやら道具が揃っていた。わしも小さい頃から相当に練習させられたのだ。中学生の頃には、瓦は5枚くらい軽く割れるようになっていた。

 

心技体。

よく言われる言葉だが、まさしく真実だ。

わしは身をもって経験したよ。