葦風の記録87

さて5月の中頃に退院したら、今度は浪人生活が始まった。

予備校に通うのも金がかかるので、学費の安くて家から近いI雲高校の補習科を受験することにした。しかし補習科は、かなりレベルが高い生徒が集まっていた。

さて補習科の合格発表の日。先生から興奮して電話がかかってきた。

「す、凄い得点だ!ほとんど満点だ。ダントツでトップの成績だよ。お前、本当に何ヶ月も入院していたのか?これだったら東大にいけるぞ!」てな調子だった。

 

あたりめえだろ。

わしを誰だと思ってるんだ。

村一番の天才なんだよ。